標準規格等一覧

標準規格概要(STD-B25)

1.標準規格の概要

標準規格番号 ARIB STD-B25
標準規格名 デジタル放送におけるアクセス制御方式
策定年月日 1999年10月26日
標準規格概要

本標準規格は、デジタル放送に使用されるアクセス制御方式に関し、スクランブル、関連情報の仕様及びそれに関わる受信機仕様について規定したものである。

本標準規格は「標準テレビジョン放送等のうちデジタル放送に関する送信の標準方式の全部を改正する省令」(2003年総務省令第26号)に準拠し、11.7GHz~12.2GHzの周波数帯の放送衛星局が行う標準テレビジョン放送、高精細度テレビジョン放送、超短波放送及びデータ放送のうちデジタル放送(BSデジタル放送)並びに12.2GHz~12.75GHzの周波数帯の放送衛星局が行う帯域幅34.5MHzの標準テレビジョン放送、高精細度テレビジョン放送、超短波放送及びデータ放送のうちデジタル放送(広帯域CSデジタル放送)並びに放送局の行う標準テレビジョン放送のうちデジタル放送、高精細度テレビジョン放送 (地上デジタルテレビジョン放送)並びに放送局の行う超短波放送のうちデジタル放送(地上デジタル音声放送)及び2630MHzを超え2655MHz以下の周波数の電波を使用する放送衛星局及び放送局の行う超短波放送(衛星デジタル音声放送)並びに207.5MHz以上222MHz以下の周波数の電波を使用する放送局の行うセグメント連結伝送方式による地上マルチメディア放送に適用するものである。


 キーワード(用語と略語)

キーワード 説明
CAS-R Conditional Access System for Reception
 限定受信方式。
CAS-P Conditional Access System for Playback
 限定再生方式。
DIRD Digital Integrated Receiver Decoder
 デジタル放送用受信装置で、チャンネル選択部、復調部、デコーダ、デスクランブラ等を内蔵した構成を持つ室内ユニット 。
ECM Entitlement Control Message
 デスクランブルを行う際に用いる関連情報のうちの番組情報、鍵情報(スクランブル鍵)及びデスクランブル機能の制御(有効化/無効化)情報。共通情報と呼ばれる。
EMM Entitlement Management Message
 個別契約情報や暗号を解くための鍵情報(ワーク鍵)などの情報。個別情報と呼ばれる。
ECM-S Entitlement Control Message for S-band
 デスクランブルを行う際に用いる関連情報のうちの番組情報、鍵情報(スクランブル鍵)及び契約情報を含むECM
EMM-S Entitlement Management Message for S-band
 ECM-Sの暗号を解くための鍵情報からなるEMM
MULTI2  省令告示で定められたスクランブルの方式。
PPV Pay per View
 番組単位で随時購入承諾をし、視聴した番組単位で課金する課金方法。

2.改定の概要

版数 策定又は改定日 改定の概要
6.7版 2019.01.21  必須の工業所有権の実施の権利に係る確認書3件(5.1版の改定部分に対するもの1件、及び6.0版の改定部分に対するもの2件)の提出があり、当該確認書を追加して6.7版に改定するものである。
6.6版 2018.04.12  アクセス制御方式のうち限定受信方式及びコンテンツ保護方式に関して、他の標準規格と表記を統一するため、受信機で同時に処理可能なスクランブル鍵の数及び同時に処理可能なPID数に関する規定の変更・明確化を行うものである。
 PID : Packet Identifier
6.5版 2015.03.17  省令等の改正を受けて、参照する省令・告示の見直し及び明確化を行うものである。あわせて、仮名・漢字表記の統一を行う。
6.4版 2014.07.31  99MHzを超え108MHz以下の周波数を使用する地上基幹放送局を用いて行うマルチメディア放送のうちセグメント連結伝送方式によるもの(以下、V-Lowマルチメディア放送)の追加等の省令及び告示の改正を受けて、V-Lowマルチメディア放送の規定を第4部に追加するものである。
6.3版 2013.12.10  ICカードのセキュリティ強化のために、第1部に規定する関連情報の一部項目のバイト長を拡大するものである。
6.2版 2012.09.25  コンテンツ保護方式のサイマルクリプト運用に伴うアクセス制御記述子の規定を追加する告示の改正、並びに、衛星デジタル音声放送の省令・告示からの削除を受け、本標準規格が省令・告示と整合するように修正する改定を行うものである。あわせて、規定の明確化及び軽微な誤記修正を行う。
6.1版 2012.07.03  放送法の改正に伴う省令・告示の改正に合わせ、本標準規格が参照している省令・告示を新たな省令・告示に対応するように変更するとともに、新たに定義された「基幹放送局」の用語に合わせるものである。
6.0版 2011.03.28 ・新コンテンツ保護方式を運用可能とするための第3部の改定(ECM-F0、F1の運用に係る改定、及び自動表示メッセージ関連規定の追加)
・第4部として「セグメント連結伝送方式による地上マルチメディア放送のアクセス制御方式」を新規に追加
5.1版 2009.03.18 ・第1部にICカードの小型化に係る規定を追加。
5.0版 2007.03.14 ・第3部として「受信時の制御方式(コンテンツ保護方式)」を新規に追加
4.2版 2006.05.29 ・第2部にサーバー型放送CAS(S-CAS)の運用に係る規定を追加
・第1部の用語統一及び誤記修正
4.1版 2003.06.05 ・第1部に、第6章として関連情報ECM-S及びEMM-Sを使用するCAS-R方式を新規に追加
4.0版 2003.02.06 ・省令改正(サーバー型放送方式導入に係る改正)への対応
・標準規格の名称を「デジタル放送におけるアクセス制御方式」に変更
・第1部の表題を「受信時の制御方式(限定受信方式)」に変更すると共に、第2部として「再生時の制御方式(限定再生方式)」を新規に追加 
3.1版 2002.07.25 ・省令改正への対応
・参考5の項目を追加
3.0版 2001.05.31 ・地上デジタルテレビジョン放送の対応
・地上デジタル音声放送の対応。
2.0版 2001.03.27 ・広帯域CSデジタル放送の対応
・代替サービス対応。
1.3版 2000.10.12 ・網掛けの削除、省令告示誤記訂正。
1.2版 2000.07.25 ・EMMの伝送条件に関し修正、その他。
1.1版 2000.03.29 ・自動表示メッセージなどの改定
1.0版 1999.10.26 策定

3.一部閲覧(最新版)

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